論理思考はキャリアの武器 ― 背理法で選択の迷いを突破する
社会人になると、日々の業務やキャリアの節目で、複数の選択肢から最適な道を選ばなければならない場面が必ず訪れます。そのときに力を発揮するのが、論理思考力です。論理思考は「結論を出す」「筋道を立てる」「事実を基にする」「論点を押さえる」という基本ルールに基づき、判断の質とスピードを高めてくれます。
就活においても、この力は大きな武器になります。たとえば「なぜその企業を志望するのか」を説明する際、感覚的な答えでは説得力に欠けますが、事実を根拠に筋道を立てて話せば、面接官に納得感を与えることができます。
論理的思考法の一つに「背理法」があります。背理法とは、あえて逆から考えることで真実を導く方法です。ある命題Aが真であることを示すために、まず「Aが偽である」と仮定し、その仮定を検討する中で矛盾が生じれば、結果的に命題Aが真であると証明されます。
例えば、命題A「営業職には、対人折衝力というポテンシャルは必ずしも必要でない。」を証明したいとします。背理法ではまず逆に、「対人折衝力を持たない人は営業職になれない」と仮定します。すると矛盾が見えてきます。営業には確かに対人能力が求められますが、それだけでは不十分です。誠実さ、企画力、課題解決力など多様な要素が必要であり、対人折衝力自体も経験によって伸ばすことが可能だからです。したがって、「営業職には対人折衝力が絶対不可欠」という仮定は成り立たず、命題Aが真であると導けます。
この考え方を就活に応用すると、自分に不足していると思い込んでいた要素が、必ずしも致命的ではないことに気づけます。むしろ「今後伸ばせる力」であると理解できれば、自信を持って希望職種を志望することが可能になります。
さらに、グループディスカッションの場面でも論理思考は力を発揮します。限られた時間の中で意見を出すだけでなく、「なぜそう言えるのか」を根拠立てて説明することで、議論に筋道を与え、リーダーシップや協調性を示すことができます。自己PRでも同様に、「結論 → 根拠 → 実例」の流れで語れば、相手にとって理解しやすく、印象にも残ります。
論理思考、とりわけ背理法は、迷いや不安を整理し、自分の可能性を広げる強力なツールです。就活もキャリア形成も、論理思考を武器にすれば、より納得できる選択ができるでしょう。
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